1: ロンメル銭湯兵 ★@\(^o^)/ 2014/05/30(金) 23:03:25.78 ID:???.net
5月30日(ブルームバーグ)
韓国や中国などから日本への鋼材輸入が急増している。1-3月期の輸入量は前年同期に比べて47%増と約17年ぶりの高水準に達した。国内市場の需給悪化を招くほか、安値で輸出されている可能性もあるとして鉄鋼関係者は警戒を強めている。
「現状の為替水準で採算面を考えれば、これだけ大量に日本に持ってくるのは考えづらい」。日本鉄鋼連盟友野宏会長(新日鉄住金副会長)は4月の記者会見でこう疑問を呈した。特に注視するのは高付加価値製品で日本の鉄鋼メーカーと競合する韓国からの輸入。1年前と比べて韓国ウォン が円に対して約1割強高い水準で推移する中、輸入の急増は不自然との見方を示した。
鉄連によると3月の普通鋼鋼材の輸入量は47万3000トンと前年同月比58%増。昨年11月から前年同月比での増加が続いている。韓国からの輸入は30万5600トンと43%増。1-3月の鋼材出荷に占める輸入鋼材の比率は9.7%と1割に迫った。前年同期は7.4%。輸入鋼材のシェアが1割を超えたのは年度ベースで見ると10.6%を付けた1957年度のみ。
経済産業省製造産業局の山下隆一鉄鋼課長は「日本は鉄鋼業の競争力が高く、ユーザーの要求が非常に厳しいため一般的には海外からなかなか入りにくい傾向」と指摘。「韓国材の品質が向上していることもあるが、こんなに輸入が急増する状況を自分は知らない」として輸入動向を監視していると述べた。
韓国2位の現代製鉄 は昨年9月に第3高炉を稼働し、粗鋼生産能力を1.5倍の年1200万トンに拡大。 同国最大のポスコ も生産能力を増強した。過剰設備が指摘される中国では3月に単月の粗鋼生産 が過去最高を記録。友野会長は「新興国での需要は鈍化している」として、韓国や中国での余剰生産分が日本に流入する傾向は続くと見る。
想定外の鋼材需給緩和
13年度の国内の粗鋼生産量は1億1151万トンと6年ぶりの高水準だった。国内需要はアベノミクスに伴う円高是正などで自動車生産が息を吹き返し、東日本大震災からの復興需要もあり堅調。鉄鋼各社はほぼフル操業の状況で、需給ひっ迫感を背景に輸入が増え始めた。
ところが年初以降の輸入量は関係者の想定を上回る事態に。大和証券の五百旗頭治郎シニアアナリストは「ひっ迫感のあった鋼材需給の軟化は想定外」と指摘する。国内鉄鋼メーカーによる値下げの動きは今のところ
表面化していないが、上昇基調にあった鋼材販売価格には下押し圧力が強まっていると見る。
株価にも影響は及んでいる。時価総額で昨年6月から鉄鋼業界で世界首位の座を維持してきた新日鉄住金だが、2月に世界最大手の欧州アルセロール・ミタルに抜かれ、3月にはポスコにも逆転された。足元では再度首位を奪還したものの、年初以降の株価は約2割下落しておりTOPIXを下回る。五百旗頭氏は国内鋼材需給の軟化が株価低迷の「最大の要因」と分析する。JFEホールディングス や神戸製鋼所 の株価も同様に下落している。
(>>2以降へ続く)
Bloomberg 2014/05/30 00:01
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N5LGGU6K50XS01.html
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韓国や中国などから日本への鋼材輸入が急増している。1-3月期の輸入量は前年同期に比べて47%増と約17年ぶりの高水準に達した。国内市場の需給悪化を招くほか、安値で輸出されている可能性もあるとして鉄鋼関係者は警戒を強めている。
「現状の為替水準で採算面を考えれば、これだけ大量に日本に持ってくるのは考えづらい」。日本鉄鋼連盟友野宏会長(新日鉄住金副会長)は4月の記者会見でこう疑問を呈した。特に注視するのは高付加価値製品で日本の鉄鋼メーカーと競合する韓国からの輸入。1年前と比べて韓国ウォン が円に対して約1割強高い水準で推移する中、輸入の急増は不自然との見方を示した。
鉄連によると3月の普通鋼鋼材の輸入量は47万3000トンと前年同月比58%増。昨年11月から前年同月比での増加が続いている。韓国からの輸入は30万5600トンと43%増。1-3月の鋼材出荷に占める輸入鋼材の比率は9.7%と1割に迫った。前年同期は7.4%。輸入鋼材のシェアが1割を超えたのは年度ベースで見ると10.6%を付けた1957年度のみ。
経済産業省製造産業局の山下隆一鉄鋼課長は「日本は鉄鋼業の競争力が高く、ユーザーの要求が非常に厳しいため一般的には海外からなかなか入りにくい傾向」と指摘。「韓国材の品質が向上していることもあるが、こんなに輸入が急増する状況を自分は知らない」として輸入動向を監視していると述べた。
韓国2位の現代製鉄 は昨年9月に第3高炉を稼働し、粗鋼生産能力を1.5倍の年1200万トンに拡大。 同国最大のポスコ も生産能力を増強した。過剰設備が指摘される中国では3月に単月の粗鋼生産 が過去最高を記録。友野会長は「新興国での需要は鈍化している」として、韓国や中国での余剰生産分が日本に流入する傾向は続くと見る。
想定外の鋼材需給緩和
13年度の国内の粗鋼生産量は1億1151万トンと6年ぶりの高水準だった。国内需要はアベノミクスに伴う円高是正などで自動車生産が息を吹き返し、東日本大震災からの復興需要もあり堅調。鉄鋼各社はほぼフル操業の状況で、需給ひっ迫感を背景に輸入が増え始めた。
ところが年初以降の輸入量は関係者の想定を上回る事態に。大和証券の五百旗頭治郎シニアアナリストは「ひっ迫感のあった鋼材需給の軟化は想定外」と指摘する。国内鉄鋼メーカーによる値下げの動きは今のところ
表面化していないが、上昇基調にあった鋼材販売価格には下押し圧力が強まっていると見る。
株価にも影響は及んでいる。時価総額で昨年6月から鉄鋼業界で世界首位の座を維持してきた新日鉄住金だが、2月に世界最大手の欧州アルセロール・ミタルに抜かれ、3月にはポスコにも逆転された。足元では再度首位を奪還したものの、年初以降の株価は約2割下落しておりTOPIXを下回る。五百旗頭氏は国内鋼材需給の軟化が株価低迷の「最大の要因」と分析する。JFEホールディングス や神戸製鋼所 の株価も同様に下落している。
(>>2以降へ続く)
Bloomberg 2014/05/30 00:01
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N5LGGU6K50XS01.html